誰しも健康で長生きしたいと思うのは今も昔も同じです
こんにちは、鍼灸院アキュピタル 院長 灰床です。
新型コロナが皆さんの生活に暗い影を落とした日々が続いています。
ですが、ご自身やご家族の健康について考える時間もあったのではないでしょうか。
健康は『健体康心』の四字熟語の略というのはご存知ですか?
身体が充実してないと、気持ちも塞ぎ込みがちになります。
逆に、気持ちが落ち込んでいると体もやる気がなくなり元気がなくなります。
体と心は繋がっているんです。
このコラムでは鍼灸、東洋医学の考え方の古典から現代の健康についてちょっと考えてみようかと思います。
鍼灸の起源と基礎となる黄帝内経:素門(こうていだいけい:そもん)
鍼灸治療の起源は石器時代にまで遡ると言われ、紀元前の中国王朝には鍼治療をしていたという文献もあるみたいです。
鍼灸をはじめとして漢方=東洋医学は諸説ありますが、始皇帝が「不老不死=健康」を求め研究を重ね、清の西太后が「美容」のために完成させたと言われます。
その東洋医学の古典の書物に、中国の神話上の皇帝で医者でもあった黄帝とその侍医であった岐伯との対話が元になった
『黄帝内経:素門』の一節に、
[黄帝]
「はるか昔の人は皆、100歳になるまで長生きをし、しかも行動が衰えなかったと聞いているが、最近の人は皆、50歳くらいになるかならないかで動作が衰えてしまう。これはなぜか?」
[岐伯]
「昔の人は養生の道理をわきまえ、陰陽にのっとり、術数に合わせ、飲食には節度があり、労働と休息にも一定の規律があり、妾りに動くことをしませんでした。そのため、肉体と精神はとても健康的で、100歳を過ぎてからこの世を去ったのです。
最近の人は、お酒を水のように飲み、異常なことを平常として生活をし、色欲のおもむくままに行動して、精気を使い果たしてしまいます。充満された精気を保持することを知らずに常々精気を使い過ぎ、一時の快楽をむさぼり、養生に反して享楽しています。労働と休息に一定の規律がありません。こんなことだから50歳になるかならないかで老衰してしまうのです」
という話が出てきます。
現代に置き換えると50歳というのは平均寿命の84歳くらいだと考えられます。
医療の発達、公衆衛生の浸透などでここまで伸びてきたのだと思います。
ただ、古代中国、現代と違う状況の中でも元気で100歳を迎えていた。
という驚きと、長生きできなくなった原因が異常なことを平常として生きているため。と説いたことは現代に通じる事ではないでしょうか
太古の人々は病気にかかりにくい身体を持っていて長生きだった
昔の道理をよく理解した人は、外邪(体外からの病気の原因)に注意し適切な時に回避し、心がけは安らかで静かであるべきで、貪欲や妄想はしてはならない。
そうすれば真気が調和し、精神も内を守ってすり減ることもない。
そのように過ごせば病が襲うというようなことがあろうか?と、人々を教え導くにあたり、常に述べていた。
このため人々の心はきわめて静かで、欲望は少なく、心境は安定していて恐れることがなかった。
過度に疲労することもなく、正気は順調だった。
それぞれの望むところは満たされ、食べ物もおいしく思い、服も心地よく思い、習わしを楽しみ、地位をうらやむこともなく、いたって誠実で素朴だった。
正しくない嗜好や淫らな邪説も彼らの心情を惑わすことがなかった。
何事に対しても全く恐れることはなかった。
こうしてみると彼らがあらゆる点で養生の道理に合致していたことがわかる。
だから皆が100歳に達することができ、動作も衰えなかった。
これは彼らが養生の道理をすべて掌握していたからであり、こうしてはじめて疾病の危害を招かずにすむのである。
長生きしたければ、質素で慎ましい生活を送るといいですよ。
と、説いている思います。
『女性は7の倍数、男性は8の倍数で体が変化する』
と、いうフレーズ聞き覚えがある方もおられるかもしれません。
某有名“養命酒”企業のCMで使われていましたね。
この文言も『黄帝内経:素問』から引用していたものです。
健康長寿の秘訣について考えた黄帝は、こんな疑問を持ちます。
[黄帝]
年老いると子供を産めないのは、材料(子種)がなくなったからだろうか」
岐伯の答えが、男女の一生を周期でとらえた冒頭の内容になります。
[岐伯]
「女性は7年周期、男性は8年周期で体調に変化があらわれる。
14歳と16歳で身体は充実し、子供を作る能力を得る。
さらに精気が満ちてたくましくなり最盛期を迎えるが、35歳と40歳で少しずつ老化の症状が見え始める。
女性は49歳で閉経を迎え子供を作れなくなり、男性も64歳には全身の機能が衰えるので子供を作るどころではなくなる。」
軽く要約するとこういうことでしょうか。
ここで大事なのはこれは自然の法則です。
自分が今、どのステージにいるかを知っていることが大事です。
女性21~34歳、男性24~39歳あたりのステージは心身ともにエネルギーに満ち溢れています。
多少の無理がきくのもこの時期。
だからといって、無理を続けては心身ともに疲弊してしまいます。
女性35歳、男性40歳のステージは老化がスタート。
アンチエイジングという言葉がありますが、アンチは「抵抗する」「抗う(あらがう)」という意味です。
人は生まれた瞬間から死へと歩みを進めます。
老いに抵抗するよりは、老いに対処、ケアするほうが自然でしょう。
この時期にはエイジングケアを始めておきたいですね。
女性42~56歳、男性48~64歳のステージは俗にいう更年期です。
人によって期間や不調のあらわれ方は異なりますが、この時期に身体は大きく変調をきたします。
どのステージにおいても次の段階に上がった時を見据え、自分自身の生活を振り返りながら、いたわることが大事ですね。
自分の体は自分が一番よく知っているはずなのですが、若くて最も元気だった頃のイメージが強く残っていると、自分の体への過信から無理をしてしまい、体調を崩してしまうことがあります。
まずは今の自分の状態を正確に知ることが大切です!
東洋医学・鍼灸治療でアンチエイジング!健体康心!
このコラムが皆さんの健康を見直すきっかけになれば幸いです
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