そもそも膠原病って????
膠原病とは、簡単に言うと、本来ウイルスなどを攻撃、撃退する役割の自分の免疫が、何らかの原因で自分を攻撃してしまう病気のことです。
自己免疫疾患とも言われます。
膠原病は一つの病気の名前ではなく、いくつもの臓器で病変が起こり、病巣の中心が特定できない症状があって、全身の結合組織が主体となる複数の疾患の総称、または概念です。
初期の段階では風邪症状と似ることが多く、気がつかないまま症状が進む場合が多いのが特徴です。
この特徴のため、残念なことに症状が悪化して、治療をスタートされる方も多くおられます。
膠原病は症状が進むと体の内側、内臓などのダメージが出てきます。
後遺症にも悩まれている方もおられます。
早期治療が大切です!
膠原病の種類
代表的なものの症状と名前をいくつかご紹介します
全身性エリテマトーデス(SLE)
- 【蝶形紅斑】写真のように鼻の両脇から頬にかけて発赤・発疹があります。時に痒みを伴います。
- 【円板状皮疹】まるく紅みを帯びた皮疹が顔や口唇、四肢に出ます。
- 【日光過敏】太陽の下、強い日光に浴びると、浴びたところが火傷したようになります
- 【口腔潰瘍】口内炎と間違われ易いですが、口内炎は白く隆起しているのが特徴で痛みを伴います。SLEによる口腔潰瘍は深く抉れているように見え通常痛みは伴いません
- 【関節炎・関節痛】手足の関節に炎症が起き、痛んだり腫れたりします。関節リウマチと違い、通常は変形を起こすことはありませんが、炎症が長期化すると『ジャクー関節』と言う変形をおこすことがあり、リウマチとの鑑別が難しくなる場合があります。
- 【漿膜炎】胸痛、発熱、息切れ、息苦しさを認める場合、心臓や肺を包む膜に炎症が起きているかもしれません。
- 【腎障害】初期段階で顔やまぶた、下肢のむくみがあり、蛋白尿を生じます。これをきっかけにSLEと診断される方が非常に多くいらっしゃいます
- 【神経障害】出現頻度は稀ですが、非常に危険な状態です。痙攣、混乱、思考がまとまらない性格変容などの精神症状を認められます
関節リウマチ
朝起きた時に手足のこわばり、複数の関節の腫れや痛みが出る関節の症状とそれ以外の微熱、全身のだるさ、疲労感などがあります。
関節リウマチは細胞と細胞の間にある結合組織や血管にも炎症が起こる全身の病気です。
特に30代〜50代の女性に多くみられ、国内では70万人以上が悩まれていると言われます。
早期発見・早期治療で最近は良い薬が出ており、治療成果は格段に上がっています。
治療が遅くなると、関節自体が変形してしまうため生活に支障をきたしてしまいます。
【関節の変形が現れやすい場所】
手の指、特に第二関節・第三関節は多くの方に見られます。
また、足の指の付け根の関節の症状も特徴的です。
症状としては、
- 関節が腫れている
- 物がつかみにくい
- 手や指に力が入らない
- 細かい作業がしづらい
- 歩行時に痛みが走る
- 全身のだるさ・疲労感
- 貧血
などなど、少しでも思い当たる節がありましたら、お早めの医療機関で精査なさってください。
鹿児島県で膠原病の治療を行なっている医療機関はこちら → 病院なび
その他代表的な膠原病
- 皮膚筋炎
- シェーグレン症候群
- ベーチェット病
- サルコイドーシス
- 成人性スティル病
など
膠原病に関連した疾患の多くは厚労省により、難病指定されています。
原因の究明、新薬の研究なされていますが、原因は現在も不明のものが多く、副作用の問題など課題も多く残されています。
治療について
【医療機関では】
自己免疫疾患ですので、基本、免疫を抑制するお薬を使用されています。
ステロイド薬がメインですが、改善しない場合、免疫抑制薬を使うこともあるようです。
《薬の副作用について》
免疫は元々の働きとして、体内に入ってきた菌や異物を退治するために存在します。
免疫がなければ、菌などに負け病気になってしまいます。
その働きを抑えてしまう薬なので、一番怖いのは“感染症”です。
なので、治療を行なっている方は、常に感染防御を意識しなければなりません。
基本的にはコロナ対策と同じで、
- 人混みに近づかない
- 手洗いうがいの徹底
- 外出時のマスク着用
などです。
<ステロイド薬について>
免疫を抑えるすごく活躍してくれる薬なのですが、その一方で、数えきれない副作用があるのも事実です。
高頻度に現れやすいものとして、
- 糖尿病
- 脂質代謝異常症
- 高血圧
- 胃潰瘍など
- 骨粗しょう症
- お腹周りを中心とした肥満
- 満月様顔貌
低頻度にあらわれるものとして、
- ニキビ
- 不眠
- ミオパチー(筋力低下)
- 精神症状
- 無月経
- 性欲低下
- 頭髪脱毛
- 大腿骨頭壊死
- 白内障
- 緑内障など
多数あります。
遺伝しにくい
膠原病は遺伝的要素は強くないことがわかっています。
発症には生活習慣などの環境因子が高いと考えられています。
タバコの習慣、ウイルス感染、外傷や虫歯などこれ以外にもあると考えられており、わからない事が多いのが現状です。
ご家族で同じ症状が出ている場合多くが、同じ職業で同じ生活リズム、似たような姿勢などで起きていることが関係しているかもしれません。
当院での治療について
難治性と言われる膠原病です。
服薬での治療が一般的ですが、できるだけ薬の量を少なく、強い薬にせず副作用をできるだけ抑えたいです。
そのためには特に自律神経のバランスを調整することが薬の効果を高めたり、生活の質を高めたりする上で効果的だと考えています。
鍼灸治療によって、痛みのコントロール、肩こりや腰痛、ストレスの軽減など身体の不調を軽減し、
『少しでもラクに、楽しく、笑顔のあふれる1日を過ごしてもらいたい』
という想いで、寛解を目標に患者さんに寄り添い、二人三脚で施術を行なっています。
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